樋口一葉 (4 句)
樋口一葉(1872–1896)の名言 4 句。日文原文・繁中翻譯・Iku 老師の文法解說つき。
ことば 少なき 人の 胸には、万の 思ひ 溢るるなり。
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印在五千日圓鈔票上的女作家樋口一葉,24 歲就病逝。她想說:沉默不是無感,是想得太多。學日文時不敢開口的你,可能也是這樣。
廻れば 大門の 見返り 柳いと 長けれど、お歯黒溝に 燈火 うつる 三階の 騒ぎも 手に とる 如く。
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樋口一葉『たけくらべ』(1895-96) の 冒頭。明治の 吉原 遊郭近く、大音寺前の 子どもたちの 夏祭りから秋にかけての 初恋と 別れを描く名作中編。一葉は 24 歲で病没、近代日本語文学最初の 女流 巨匠。沒後 130 年、完全 public domain、五千円札の 肖像。 台灣人學習者へ:『たけくらべ』の文章は 明治の 雅文体(文語と口語の中間)、現代日本人にも難しい。だが 音読すると 独特のリズムが 体に 染み 込む。日語の音楽性を 味わいたい人へ、声に出して読んで欲しい。 句型重點: ・「廻れば」= 文語仮定「廻ったら」、ば形は古語と現代で同形 N4。 ・「いと 長けれど」= 古語「とても 長いけれど」、「いと」=「とても」古語副詞、N1。 ・「〜如く」= 古語「〜のように」、N1 比喩文語。
今宵は 旧暦の 十三夜、旧家にては 此の 月見を する 例にて。
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樋口一葉『十三夜』(1895) 冒頭。裕福な高級官吏に 嫁いだお関が、夫の 冷酷に 耐えかねて 離縁を 決意し 実家に 戻る——その夜が 旧暦九月 十三夜。中秋の 名月(八月十五夜)に 次ぐ「後の月」、日本独自の 月見習慣。一葉 23 歳 作、翌年結核で 夭逝。沒後 130 年、完全 public domain、五千円札の 肖像、青空文庫所収。 台灣人學習者へ:「十三夜」を知っていると、日本人と 秋の 会話が一段 深くなる。「中秋節」とは別物、台灣の 中秋節に近いが 一つ 後の月、と 覚えると 違いが 分かる。 句型重點: ・「今宵」=「今夜」の文語、N1 文学・俳句頻出。 ・「〜にては」= 古語「〜では」、N1 文学。 ・「〜する 例にて」= 文語「〜するのが 習わしで」、N1。 ・「旧家」= 由緒ある古い家、N2 文学。
わたしは 廻り 灯籠のやうに、くるくるとして 同じ 所をば 歩いて 居る。
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樋口一葉『にごりえ』(1895) 主人公お力の 独白。銘酒屋(下級料理屋=遊びの店)の 看板娘お力が、抜け 出せない自分の 境遇を「廻り 灯籠」(夏の 影絵玩具、内側のロウソクで 絵がぐるぐる回る)に 例えた 名台詞。一葉 23 歳の 洞察、近代女性文学の 金字塔。沒後 130 年、完全 public domain、青空文庫所収。 台灣人學習者へ:「同じ 所を 歩いて 居る」感覚は、語学学習でも 覚えがあるはず。「同じ文法を 何度もやっているのに 進まない」停滞期。だが 廻り 灯籠の 絵は、外から見れば 動いている。停滞に見えても、確かに 進んで いる。 句型重點: ・「〜のやうに」= 文語「〜のように」、N3 比喩。 ・「〜をば」= 古語強調「〜を」、N1 古典文学。 ・「〜て 居る」=「〜て いる」の漢字表記、N4。 ・「くるくる」= 擬態語、N4。

