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室生犀星 (1 句)
室生犀星(1889–1962)の名言 1 句。日文原文・繁中翻譯・Iku 老師の文法解說つき。
ふるさとは 遠きにありて 思ふもの そして 悲しくうたふもの。
中譯:故鄉,是在遙遠之處思念之物,是滿懷悲傷詠唱之物。
Iku老師的解說 ▾
室生犀星の詩「小景異情 その二」(1913 年文芸誌『朱欒』初出、第一詩集『抒情小曲集』1918 所収) の 冒頭。犀星は 金沢生まれの 私生児、養家を 転々とした 苛酷な少年時代を 過ごし、20 代で上京した。詩は故郷金沢への 愛憎あい 半ばする 複雑な思いを描く。続く 4 行は「よしや うらぶれて 異土の 乞食となるとても 帰るところにあるまじや」と、故郷に 帰るくらいなら 異郷で乞食になる方がよい、と 断つように歌う。金沢市 犀川 ほとりに詩碑あり。沒後 60 年以上、旧 50 年ルールで 2012 年に著作権満了済み、完全 public domain。 句型重點: ・「遠きにありて」= 文語 形容詞 ク形「遠き」+ 場所 助詞「に」+ 「あり」連用形 +「て」の構文。古典・短歌で頻出、N1。現代口語なら「遠くにあって/遠くにいて」。 ・「思ふもの」「うたふもの」= 動詞 終止形に「もの」を 接続して「〜するもの」と 名詞節を作る、N2-N1。「ものだ/ものである」の根に近い感覚。 ・「うたふ」「ありて」= ハ行 歴史的仮名遣い、現代「うたう」「ありて」と 同音だが 表記のみ古い、N1 古典必修。 ・台灣人がハマるポイント:「ふるさと」は唱歌『ふるさと』(1914、高野辰之作詞) の歌詞「うさぎ 追いし かの 山」でもおなじみだが、犀星のこの詩は 逆方向=「故郷とは 離れてこそ 美化される、帰ってはいけない」という 逆説。日本人の故郷観の 両極を 知る上での 必修。

